« November 2013 | Main | September 2014 »

June 2014

06/01/2014

新国立競技場問題 代々木競技場

この問題で一番モヤモヤが始まったのが、コンペの審査委員である内藤廣さんの「建築家諸氏へ」とする建築家による反対運動への反論(そもそもは一般市民にわかりやすく説明するべきでしょうに) を読んでからなのだが・・
内藤さんといえばずいぶん昔だが雑誌ブルータスの「約束建築」という、建築家が公募した施主の住宅を設計するという企画で、ただ一人実現に至らなかったという報告記事で、最終的に設計者側から断りを入れることになった経緯を真摯に述べておられた記憶がずっと残っていて、バブル期に踊らされなかった実直の人というイメージだった。
その人のメッセージが委員長の安藤忠雄に代わって一言というもの・・ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20131209/643769/?rt=nocnt・・ええっ、何と言う違和感。
要は「女王ザハ様がご機嫌損ねたらどうしてくれるんだ。」とか「破壊力のあるザハ様案でこの一帯を大改造して東京を外国の都市に負けない強い都市にする」ために「この建築のアイコンに合わせて東京を造り変えるくらいの気概を」みたいな話。こんなマッチョな物言いする人だったのか?これは代理店とかデベロッパーのコワイ人に言われたことを遠回しに伝えたメッセージじゃないか?という説を信じたくもなる。早稲田の吉阪研出身で「思っても無い事は書くな」と教えられたという立派な人の文章なんだから責任はあるよな、というか今日び東大の教授になるということはこういう物言いする人間になってしまうということなのか。だから尚更、安藤忠雄がノーコメントを決め込むのが許せない。(そのくせ学生相手の講演会はせっせと開いてるというのが・・もう)
このモヤモヤはこの反論に対する横河健さんのメッセージ http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entry-11735037931.html を読むまで消えなかった。
例の渋谷再開発で安藤〜内藤ラインが・・なんて下衆の勘ぐりさせないで下さい。それにしてもここでも「金さえ、自分さえ、今さえ・・」
Ph_01
なんでここまで書くかっていうと
ちょうど1年前は、モダニズム〜丹下研〜代々木オリンピックプールについて書いていた頃で
この代々木競技場ですら、明治神宮の参道の軸線上に配置されている http://goo.gl/maps/fXabo
のを覚えていたから。丹下さんだって神宮と御苑の森には最大限の敬意を払っていたはず。
そしてあの建設プロジェクトに携わった人達の膨大なエネルギー。100年前の神宮と御苑整備の後、50
年後にオリンピックで多くの人たちの想いと汗とお金が加わってあの場所があるのだから。
2度目のオリンピックが終わったら規制が外れたあの当りが高層マンションだらけになっているなんて景色は見たくない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

新国立競技場問題 神宮の森

神宮外苑の景観を壊すから・・と言うと、どうもどっかのマンション建設反対運動みたいなものと
思われそうだが(実際「マコトちゃんハウス」まで引き合いに出されてたっけ)「神宮の森」の歴史的文脈はこの本(今泉宣子著「明治神宮「歴史」を創った大プロジェクト」)にくわしく載ってます。41tqcb0uwol_bo2204203200_pisitbstic造園、林業、建築に土木の専門家、全国から奉仕団として集まってくる若者たち・・(話が逸れますが、絵画館に飾る絵一つとっても膨大な数の人間が関わっている・・西南の役を描くにあたって、時代考証を正確にするために当時の熊本市民が協力したイベントまであったというエピソードには感激しました。)
いかに多くの人間の「想い」が集まって創られた場所かっていうのが分かります。そしてそれは日本でここだけ。まずは100年後に理想的な森になるようにと植えられた神宮の木々、今の人間達が簡単に伐ってはならんでしょう。まして最近の亜熱帯化したような気候変動で木々の植生も大きく変化してきている(島田裕巳著「教養としての日本宗教事件史」より「地球温暖化と戦う明治神宮」・・短い章ですが分かりやすく、ハッとさせられます)としたらこの環境を守ってゆくのが我々の責務だと思う。
新国立シンポジウムで中沢新一さんが「驚きだけどこの僕が今まるごと保守だから」と言ってたけれど、先人達の想いとかを将来に繋げて行くことを保守というのなら自分もまったく同じだ。
所詮明治神宮なんだから天皇崇拝の施設だの、百年足らずの神社の歴史なんて価値無いなんて批判は上の本を読んでみてからにしてほしい。ともかく右でも左でも無く「保守」だ。
そういう意味で東京のゲニウスロキ(地霊)なんて言葉を使い始めた鈴木博之さん(建設委員?コンペの選定委員?)が何でこの辺に言及しないのか?
聞こえてくるのは「金さえ、自分さえ、今さえ・・・・」って呪文。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

新国立競技場問題

「今頃になって何だっ」てなもんだが・・・
国立競技場に関しては書かずに済ませる訳にはいかないな
7f05d417ec8e774eacc211339d8b0123_2
これまで読んできた中で、短くても一番正確で真っ当にこの問題を捉えた文章だと思います。こういう論説がもっと広まらなければいけないのに、状況は「国立サヨナラ」イベントとかの最中で事業は決まったものとしてズルズル流されるままってのが嫌だし、この堀池さんの投稿も「大手新聞ではボツになっていた」というところがいやに気味悪くなったので、無理を承知で魚拓代りに上げておきます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« November 2013 | Main | September 2014 »